40をすぎた辺りから、テニスを初めた。
バブル全盛期に女子大生だったのに、テニスは、全くやった事がなかった。(20数年前、今でもあるのであろうか、色々な他大学交流会のような同好会のようなものがあり、夏はテニス、冬はスキー、その他、ドライブ、バーベキュー等を行っていたらしい。私は入っていなかったが、実際、ママ友の多くが、‘真剣にはやっていなかったんだけどね’といいながら、テニスが結構上手い) 当然のことながら、打つ球はへろへろ、自分では一生懸命走っているつもりなのに、夫からはふざけないでもっと早く走れと言われ、身体の回転の切れもないので、トップスピンを打つなんて夢のまた夢。コーチとのレッスン中でも、むやみやたらに前に向かって走ってしまうので、「猛牛が向かって来ているみたいで、あれじゃ、ロス(コーチの名)も怖いんじゃない?」と夫はまたのたまう。 夫は週に2回以上はレッスンをし、シーズン中は、ダブルスだが、試合に勤しんでいる。フェデラーファンで、スポーツチャンネルやYouTubeで、フェデラーの研究を怠らない。野球や、サッカー、ゴルフ等、球技なら、何でもござれの夫は、ある程度ハードヒッターでもある。 私は、習い始めて、3年程、それ程上手くもならないし、上手くなる目的も、それ程感じられずにいた。 同じ頃に始めた8歳の息子のヒッティングパートナーになれればいいな〜くらいの感じでだらだらと続けていた。 ここ一年くらい、息子は、メキメキ上手くなり、試合も何回か出ている。が、同じくらいの年の子どもとの練習ができないのが、悩みだった。そんなことを思っていたら、息子は、ある時の試合の後、対戦した南米出身の男の子と次の日のテニスの約束を息子がしてきた。そのママは、細いながらも、筋肉隆々、そのクラブでも一番上のクラスで試合をしているらしい。かなり気合いが入っている。夫とも面識があり、夫のハードヒッティングぶりを見込んで、ミックスダブルス(男女混合ダブルス)の試合に一緒に出ようよ、と夫を誘っていた事もある。 子供達の約束を聞いた時、私は、「私は行かなくてもいいよねぇ。」と夫に聞いた。それほど上手でもないし、息子の相手もいるし、そのママは、夫と打ち合う気満々という雰囲気が伝わって来た。私は、それ程根性を入れてテニスをするつもりも無いし、家に居たら、やらなければならない事も山ほどたまっていたし。けれども、夫は「一緒にいこうよ。」と何度も誘うので、仕方なく行く事にした。 案の定、彼らは父子、母子でダブルスの試合を始めた。息子が打っているのを見るのは楽しいので、応援していた。1時間程で終わり、子供達は水分補給の後、さっさと遊びに行ってしまった。私も夫とテニスコートへ。その途中でママは、「あなたもプレーしたいの?」と言うので、「10分位ね〜」なんて言っていたら、彼女も入って来た。3人でラリーをしていたのだが、10分して、彼女は、「試合をしない?」というので、私では、とても相手にならないので、「じゃ、どうぞ」と譲って、私は子供達の様子を見ていた。テニスコートを借りているのは全部で2時間、そして、彼らはとうとう時間終わるまで、試合をしていた。私は、テニスウェアのまま、汗一つかかず、こんなことなら、家にいたかったと憮然としていたら、夫が、「テニスしたいの?」と聞いてくる。勝手なのも大概にしてほしいと思う私はわがままだろうか? 私が怒っていたら、もう一時間コートを借りて来た。 私は、アウトするのも恐れずに、怒りに任せて、夫めがけて、打ちまくった。いつもはへろへろなボールしか打てないのだが、この日ばかりは、身体の切れもよく、いつも使わない筋肉も良く動いた。そして、こういう風に打てば力強い球が打てると分かった。 そして、もう一つ。そのときにかなり背筋を鍛えたため、次の週にゴルフをした時に、思いがけない良いプレーができてしまった。
by hisa-i
| 2012-05-28 22:25
| 香港生活
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